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2020.06.25

  • 海外現地レポート
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社会福祉研修(ノルウェー・オランダ)

期間:2018年2月20日(火)~2月27日(火)8日間

概要
大学生の福祉視察研修の添乗レポートです。北欧の福祉を学ぶ為、今回はノルウェーと乗り継ぎ地であるオランダにて福祉施設の視察や政策についてのレクチャーを受けました。2月のノルウェーは雪も多くとても寒いですが、北欧ならではの冬を感じることができます。今回の主な研修地であるノールハイムスンは小さな町で、地域の人々が助け合いながら生活しています。福祉施設や政策からも住んでいる1人1人を大事に考えていることがわかります。

研修地について
・ベルゲン
ノルウェー南西部の海岸沿いにある都市です。山と、最長最深のソグネフィヨルドに囲まれています。ブリッゲン地区は古い埠頭に建てられたカラフルな木造住宅が特徴的で、かつてハンザ同盟の貿易帝国の中心地でもありました。フロイエン山へはケーブルカーで登ることができ、山頂からはベルゲン市内を一望できます。またハイキングも楽しめます。市内には有名な作曲家エドヴァルド・グリーグが住んでいた家も残っています。

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・ヴォス
ノルウェーの首都オスロ(Oslo)から、列車で5時間半から~6時間半で到着するのがヴォス(Voss)の町。途中の車窓風景には、山と川の美しい自然景観が広がり、片時も目を離せない眺めを楽しむことができます。

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・ノールハイムスン
ノルウェーの5大フィヨルドに数えられるハダンゲルフィヨルド地帯。牧歌的な風景が広がる小さな村々の中で「ノルウェーで最も美しい村」と讃えられているのがノールハイムスン。

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・アムステルダム
オランダの首都で 17 世紀の黄金時代を今に伝える芸術遺産、優れた運河システムや切妻屋根の狭い建物などで知られています。ミュージアム広場にはヴァン・ゴッホ美術館、レンブラントやフェルメールの作品を収めた国立美術館、モダンアートを展示する市立美術館が集まっています。サイクリングはアムステルダムの代名詞にもなっており、市内には自転車専用レーンが整備されています。

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視察先・見学先について
①ベルゲン市内の高校(聴覚障害や難聴の方のトレーニングを行う学校)
化学に力を入れている学校で、教室の区切りはガラスが多く、先生の働いている姿を見ることができ、一生生徒の心に残るそうです。手話の先生がおり、手話は第2外国語の位置づけ。支援学級もあります。病院学級もあり、入院している生徒も教育を受ける権利があるという理念。

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↑校内に音響・レコーディングスタジオもあります。生徒が主体的に取り組むことができる環境が整っています。

②ヴォス市内の病院(グループに分かれ見学)
なかなか病院の見学を許可してくれる所はないので貴重な機会でした。

③クヴァム市庁舎@ノールハイムスン(クヴァム地区での福祉政策についてレクチャー)
幼稚園にクヴァムの予算の11%(3番目に多い)を使っているそうです。障害の人が働くことができる場所を増やすような都市にするのが目標。「TOYOTA方式(良いサービスの提供)」を採用。

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④高齢者ケアセンター@ノールハイムスン
ここでは入居者1人1人に素敵なお部屋が用意されています。
グループに分かれ団らん後、日本から準備してきた歌をプレゼント。

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⑤幼稚園@ノールハイムスン
幼稚園生と外で雪遊びをした後、日本から準備してきた歌をプレゼント。

⑥小学校@ノールハイムスン
先生より学校の方針をお聞きし、小学生と交流、日本から準備してきた歌をプレゼント。

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⑦知的障害者の就労施設/木工作業所やクリーニング作業所@ノールハイムスン
丸太を伐るところから始まり、椅子や机、小さい雑貨も作っていました。クリーニング作業所では、分業しながら作業をこなしていました。

⑧グループに分かれて家庭夕食体験@ノールハイムスン
各家庭でノルウェー料理を振舞っていただき、団らんの時間を過ごしました。

⑨フィヨルド観光(ベルゲン鉄道、フロム鉄道、フィヨルドクルーズなど)
電車の窓から雄大な自然を見ることができますが、クルーズ船にて見るフィヨルドは圧巻です。ただ本当に寒く、少しの間外に出ているとスマートフォンが冷たくなりすぎて動かなくなるほどです。

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⑩ベルゲン市内研修(カラフルな木造建築ブリッゲン、フロイエン山)

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⑪アムステルダム市内車窓観光

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⑫複雑障害を持つ人のためのデイケアセンター@アムステルダム
レクチャーのあと、グループに分かれて見学しました。
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まとめ
ノルウェーは健康・医療サービス、教育をはじめ幅広い福祉サービスは、公的資金で賄われています。税率は国際的に高水準ですが、その分全国民が一生保障を受けることができる体制が整っています。
今回の研修では、様々な公的施設や知的障害者の就労施設等、幅広く見ることができたので、ノルウェー福祉を肌で感じることができたのではないかと思います。日本でも、誰もが過ごしやすい社会になっていくことを願います。

東京本社営業部 和泉