百済の古都・公州(クンジュ)と扶余(プヨ)

王宮内部

王宮内部

昨年12月の中旬の3日間、 “韓国メガファムツアー”に参加して来ました。 これは、日本旅行業協会(JATA)が主催する旅行会社・旅行業界従事者対象の研修ツアーで、このところの日韓関係の悪化・円安傾向等によって一時期より大幅に落ち込んだ韓国旅行の需要を再喚起するべく、新たな韓国の魅力を探ろうという主旨の元に、全国より大勢の旅行業界関係者が参加しました。 勿論ソウルでは自由研修ということで各人がそれぞれのテーマでソウル市内を自由見学しました。
ソウルの方は既にかなりお馴染みになっているかと思われますので、今回は2日目に参加した忠清南道の百済の古都・公州(クンジュ)と扶余(プヨ)についてご紹介致します。

百済の古都 公州(クンジュ)と扶余(プヨ)

公州と扶余はいずれもかつて三国時代百済の都が置かれた古都で、ソウルから165㎞ほど南の忠清南道にある、錦江沿いの都市でガイドさんによれば非常に教育熱心で環境も良い街との事です。(“道”とは韓国の行政単位で日本の県に相当)百済は4世紀から7世紀の半ばまで栄えた古代国家ですが、日本の歴史、とりわけ大化の改新の頃の大和朝廷とも非常に深い関係がありました。 
当時百済と密接な関係にあった大和朝廷が唐と新羅の連合軍に対する百済の救援要請に呼応し援軍を送り、両軍がぶつかった白村江という地名は歴史の教科書の中で学び覚えている方も沢山いらっしゃると思います。実は現在の錦江こそがその白村江に相当するというのが定説となっていますが、時に西暦663年、この地でいわゆる“白村江の戦い”がありました。百済と大和朝廷の送った援軍の連合軍は大敗し、百済は歴史の舞台から完全に姿を消すことになるのですが、今から1350年も前にこの地に私たちの祖先が足を踏み入れていたというのは車窓から見る景色からは全く想像がつかない事でもあります。
寒さの厳しい韓国の冬の旅、底冷えのするソウルから少し離れるともう雪の積もる冬枯れの寂しい風景がひたすら続いていました。 そんな風景の中を走る事約2時間、百済が二番目に都とした公州(一番最初は現在のソウルの南部の漢城)に到着です。

百済が二番目に都とした公州(クンジュ)

ここでは「宋山里古墳群模型館」と「国立公州博物館」を見学しました。前者は4世紀から7世紀の半ばまで栄えた百済の第25代武寧王を始めとする7つの古墳群の場所に、その古墳を実物大に復元展示したものです。また、「国立公州博物館」は武寧王陵から出土した国宝19点を始め、約1000点の文化財が収蔵されていて、建物は模型館に隣接して建てられています。古墳群全体は公園のように整備されていて、徒歩で周遊するのですが、春~秋のシーズンになると、ここは制服を来た韓国の高校生の団体で一杯になるのだそうです。この一帯は百済ゆかりと都市という事で、これもガイドさんの説明を引用いたしますと、日本で言えば京都・奈良のような修学旅行のメッカだという事で、そう伺うとなるほどイメージしやすいですね。

国立公州博物館内

国立公州博物館内

宋里山古墳群模型館入口

宋里山古墳群模型館入口


公州を後にさらに南西方向に30分程行ったところに、百済の三番目の首都となった古都・扶余(プヨ)があります。この扶余には、最近新たに注目スポットになりました「百済文化団地」があります。数年前オープンしたばかりですが、百済時代の王宮や陵寺を再現した韓国最大の歴史テーマパークです。

百済文化団地

百済文化団地

リゾート全景のジオラマ

リゾート全景のジオラマ



3276㎡の広大な敷地に四枇(サビ)宮、生活文化村、古墳公園、そして百済歴史文化館等の見どころが展開し、隣接してホテルやアウトレットモールなども合わせた総合リゾートエリアです。真冬の時期を除けば週末ごとに家族連れなどで賑わうとの事で、歴史文化館のロビーにはこのリゾート全体のジオラマ(これからオープン予定の施設も含む)があり、敷地全体の広大さが良く分かります。この歴史博物館内の展示物は、模型・ジオラマ・映像等、分かり易さを重視していると思われる展示内容はどちらかと言えば歴史を習い始めた年少者向きの内容にも思えばしたが、それは同時にそれほど知識の無い我々にも当時の生活の様子などが掴みやすく、比較的退屈せず見られるというメリットにもなっているように思えました。この施設最大の見ものは、やはり百済時代の建物を忠実に再現したという王宮や陵寺です。使用された建材から建築方法までにかなりの拘りを持って作られた為、完成まで実に17年を費やしたという建造物群は、韓国の歴史ドラマでもロケに使われる事がある位に本格志向で細部まで見ごたえのあるものでした。

五重塔

五重塔

再現された王宮

再現された王宮


ソウルからの日帰り旅行

往復に要する時間があるので、その分ある程度計画的に動く必要はあるかもしれません。それでも公州・扶余共、ソウルから日帰りが可能な距離。少し足を延ばしたところにまだまだ知られていない日本とも係わりが深い古都があるのです。買い物・エステ・エンターテイメント等、活気に溢れたソウル市内の観光は勿論楽しいものですが、一つ趣向を変えて歴史に触れる旅を1日プラスしてみるだけでこれまでに知っていたつもりの韓国とはまた異なる姿・顔が見れる事はとても新鮮であり、驚きでした。

国立公州博物館内

国立公州博物館内

王宮建造の様子を描いたイメージ模型

王宮建造の様子を描いたイメージ模型


名物料理 蓮の葉ごはん

最後にこの地方の名物料理をご紹介します。写真はこの地方で良く食べられている“蓮の葉”ごはんです。文字通り蓮の葉でくるんだもち米の御飯ですが、見た目・食感・味共にいわゆる粽の一種で、韓国料理としては比較的大人しい(?)味わいがあり、美味しく頂きました。

蓮の葉ごはん

蓮の葉ごはん



名物と言えば栗を原料にした“栗マッコリ“も韓国ではこの地方のみで生産されるとの事。酸味が強い少し不思議な味わいがあるのでお好きな方は一度お試しされてはいかがでしょうか。

業務部 川村


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